
金沢
金沢は加賀藩政以来400年の歴史が息づく、人口46万人の街です。水と緑の自然に恵まれた金沢には、クラシックとモダンが混ざり合いながら、その文化にも歴史的面影が色濃く残っています。

九谷焼
全国的にも広く知られる九谷焼の陶器・磁器です。九谷焼の歴史は1655年に遡ります。当時、前田利治の命により、有田で陶技を学んだ後藤才治郎が、江沼郡九谷村で開窯し、現在「九谷焼」として知られている一連の技術の基礎を築きました。青手九谷、色絵九谷、春日山、吉田屋、木米、庄三など、上絵付けのスタイルによって様々な呼び名があるが、すべて九谷焼です。『赤、黄、緑、紫、紺青』のハーモニーを使用する五彩手(通称九谷五彩)と呼ばれる上絵付けが最も特徴的とされています。

金
金沢という地名に「金」の字が入っているのは偶然ではありません。日本の金箔の98%以上が金沢で製造されています。金沢で、いつ金箔・銀箔の製造が始まったのかは正確には明らかになっていませんが、少なくとも1593年の文書にはすでに記載がみられます。1820〜1824年の徳川幕府の「箔打ち禁止令」によって江戸と京都以外の地で金箔製造が禁じられたときも、加賀藩では、細工所を中心に密かに箔の打ち立てが続けられていました。その結果、限られた人材と限られた材料でより高い質と製造効率を求める技術が磨かれ、現在の金沢の金箔技術に生かされています。

加賀友禅
五彩と呼ばれる臙脂・藍・黄土・草・古代紫の色彩を基調として、着物に美しい自然の息吹きを封じこめる加賀友禅。加賀友禅の歴史は、今からおよそ500年前、加賀藩独自の染め技法であった無地染の「梅染」にその礎をみることができます。模様が施されるようになったのは17世紀中頃です。いわゆる加賀御国染と呼ばれる兼房染や色絵・色絵紋の繊細な技法も確立され、現在の加賀友禅の道を歩み始めました。
加賀友禅は、落ち着きのある写実的な草花模様を中心とした絵画調の柄が特徴で、線にも手描きの美しさがこもります。外を濃く、中心を淡く染める「外ぼかし」や、「虫喰い」といった技法も用いられています。
(参考:http://www.kagayuzen.or.jp/know/)

金沢大学の学生交流
2018年度と2019年度、金沢市の協力を得て、金沢大学での研修プログラムに参加していたロシアからの受入学生らが、庭園の訪問と茶道を体験しました。庭園内のエコシステムと、その美意識の一端を学び、茶道が、庭園と四季にいかに深くかかわっているかを実感しました。また、宿泊したお寺では庭のお清めを手伝ったり、座禅を体験したりと、禅僧の暮らしぶりにも触れることができました。
